障害年金の請求方法には3つの種類があります。
1.認定日請求(本来請求)
認定日請求(本来請求)とは、※原則、初診日から1年6カ月を経過した日(障害認定日)以後3カ月以内の現症日の診断書を取得して、1年以内に請求することをいいます。
認定日請求は障害年金の基本的な請求ではありますが、認定日請求を行える人は、下記の事後重症請求や遡及請求と比較すると少数に限られます。なぜなら、ほとんどの依頼者は、ご自身の障害認定日を意識しながら医療機関を受診(通院)していないからです。ご自身が病気を患ってから早い段階で障害年金の制度を知った場合に可能な請求です。
※障害認定日には特例があるのでご注意下さい。
診断書(いつの時点での診断書が必要なのか?)
原則として障害認定日から3カ月以内の診断書が必要となります。
受給権の発生(年金を受け取る権利はいつ発生するのか?)
受給権の発生日は障害認定日です。また、受給権が発生した場合、障害年金の支給は障害認定日の翌月分からとなります。(一例 4月に受給権が発生した場合は翌月の5月分からの支給)
2.遡及請求
遡及請求とは、初診日から1年6カ月を経過した日(障害認定日)時点で障害年金の制度を知らずに当時は請求していなかったが、その後、障害認定日時点に遡って請求することをいいます。(障害認定日請求は、障害認定日から1年以内に請求する事ですが、遡及請求は障害認定日から1年以上経過した後に障害認定日時点に遡って請求することをいいます
診断書(いつの時点での診断書が必要なのか?)
原則として障害認定日から3カ月以内の診断書と請求時点での診断書の合計2枚が必要になります。
※遡及請求ではあっても実務上、請求時点での診断書に記載される現症日の日付から3ヵ月以内に請求しなければならないので注意が必要です。
受給権の発生(年金を受け取る権利はいつ発生するのか?)
遡及請求が認められると、受給権の発生は障害認定日となります。 障害年金の支給は基本的に障害認定日の翌月分から支給されるので、年金の支給が決定した後の初回の振込時に過去に遡って支給される事になります。しかし、遡及請求を行った日が障害認定日から5年以上を経過している場合は、5年前までの年金は支給されますが、それ以上過去の分の年金に関しては時効によって受け取る事が出来ません。
3.事後重症請求
事後重症請求とは、初診日から1年6カ月を経過した障害認定日時点には障害等級に該当していなかったが、その後65歳に達する日の前日までに障害の状態が悪化して、日本年金機構が定める障害等級に該当した場合に請求することをいいます。
なお、障害認定日時点に医療機関を受診していなかったり、医療機関に当時のカルテが保管されていないなどの理由のため、障害認定日時点における診断書が取得できない場合は、障害認定日請求が出来ないため、基本的に事後重症請求をおこなうことになります。
※障害認定日請求出来ない他の理由
障害認定日に通院していた医療機関が閉院している場合も障害認定日請求は出来ません。
診断書(いつの時点での診断書が必要なのか?)
請求時点での診断書が必要になります。
但し、診断書に記載される現症日の日付から3カ月以内に請求しなければならないので
注意が必要です。
受給権の発生(年金を受け取る権利が発生するのはいつなのか?)
障害年金の請求日となります。なお、障害年金の支給は請求日の翌月分からとなります。
(一例 4月に受給権が発生した場合は翌月の5月分からの支給)